道自然環境課との意見交換会(2001.11.1) 記録


山のトイレを考える会、道自然環境課意見交換会

13年11月1日 北海道環境サポートセンター会議室

(参加者)
道自然環境課:公園施設係藤川係長、同、本間主任、田畑主任、大宮主任、田畑技師 。荒井施設計画主査。自然ふれあい係武田主任
考える会:横須賀、高橋、泉恵子、上井、仲俣、紺野、反橋、中根、愛甲
そして初登場は自然環境コンサルタントの山口さんと北大農森林科学科博士課程庄子 さん

・トイレの会の活動について

 まず、最初に愛甲から、今年の会の活動について簡単に説明しました。マップを作成・配布したこと、アンケート調査を行ったこと、トイレデーを開催したことを説明 しました。

・携帯トイレの配布

 今年度の配布数について説明されました。昨年より多く配布し、アンケートも集まりつつある、現在上川支庁で集計中。来年は4支庁(上川、十勝、留萌、宗谷)に網走支庁の羅臼岳を加えたい。配布をより積極的にするため携帯トイレを無人で配布できるポストも検討中(利尻北麓野営場にあるようなタイプか?)トイレブース・回収ボックスの設置個所を増やしたい(ただし地元市町村の協力が不可欠)。
 会からは、質問および要望として、前年度の結果、アンケートの結果なども、広く公表して欲しい、啓蒙をはかるならもっと積極的に配布・回収の体制を整えるべき、南沼野営地上部に立ち入り禁止策の設置、ヒサゴ・忠別・白雲のトイレにゴミ捨て禁止の表示をつけて欲しい、などの発言がありました。
 それに対して、策の設置や看板の設置などの細かい要望は、できれば会でとりまとめて、提案していただきたい、とのことでした。

・ヘリによる屎尿の回収

 ヒサゴでは約1千万円ほどかかった。そのうち6割がヘリ代。1時間で70-90万く らい。1回では600kgを運搬できる。便そうないの撹拌やバキュームカーに積み込み 、作業員の移動費などもかかる。日高の高橋さんから、幌尻山荘のトイレの維持管理 に苦慮している件が報告されました。

・トイレを作るための手続き

 先日のメールでも紹介された自然公園内にトイレを作るための手続きについて武田 さんより自然公園制度の概略も含め、再度説明がありました。「こうした場合でのト イレの設置は、通常公園事業として行うべきものである。公園事業は本来国が執行す るが、国の認可を受けると誰でも可能である。北海道が事業執行を行う場合であって も、公園計画の変更、公園事業の執行同意は環境省が行う。本来トイレの問題は、そ れ単独ではなく、国立公園としての利用のあり方はどうあるべきかといった枠の中で 解決されるべきものである」と説明されました。
 さらに、現在自然環境課ではトイレ問題解決のための方針には最終的な結論は出て おらず、武田さんのメールにもあった「対象公園あるいは山の将来的なあり方を議論 し、その中からトイレ問題の対策が場所の状況に応じて講じられるべき」との考えが 中心となっており、トイレを唯一の解決手段と考えていないし、また技術的な問題も あるため、山上にすぐトイレを設置しようという動きはない、ということです。その ために、今後もトイレの会や、地元の意向を聞きながら対策の検討を進め、コンセン サスを得ながら進めたい、そのための取り組みが必要になるので、協力をお願いした いということでした。
 また、そのための一例として、山口さんおよび庄子さんから、ROSによる利用区域 区分の手法、今年の調査結果の紹介がありました。

・来年度の予定およびトイレの会との関係について

 現在、来年度予算の要求作成中。未確定ではあるが、いずれかの登山口を対象に仮 設バイオトイレの試験的設置(異なる登山口に手回し式及び電気式を1棟ずつ、登山 者数の計測、利用者へのアンケート調査などを行いたい。その際にもできれば考える 会の協力をいただきたい。  会からは、今後も議論を深めるため、考える会のミーティングに、道職員の参加を お願いしました。