「山のトイレを考える会」活動記録
Last Up date : 2011.11.6
 「山のトイレを考える会」は、北海道の美しい自然・山をいつまでも楽しむ為に、環境問題の一つである「山のトイレ問題」の解決に向けて考え、そして行動しようという有志の集まりです。現在、会員約120名、その内、運営委員(事務局)は約10名で活動しています。

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1.誕生へのプロローグ


  平成12年2月8日、北海道環境サポートセンターにおいて、環境接点ミーティング「黒子の会」の主催で開催された「野山のうんこ問題」(担当:石塚祐江<旧姓:岡谷>さん)というテーマでの会合が発端でした。この会合で、北大農学研究科の愛甲さんや、NPOアースウインドの横須賀さんが講師で、大雪山等でのトイレ問題の話をしました。大変盛況(86名)で大きな反響がありました。

2.誕生へのきっかけ


  平成12年5月26日、自由学校「遊」主催の会合(15名出席)で、NPOアースウインドの横須賀さんが「山岳トイレの話し」を講演しました。
 講演の質疑応答の中で「もっと活動して行かなくてはいけないのではないか!」との出席者からの指摘をもらい、一緒に考えても良いと賛同してくれた出席者の連絡先を聞きました。

3.「山のトイレを考える会誕生


  平成12年6月15日、一緒に考えて行こうと賛同してくれた6名(NPOアースウインドの横須賀さん、勤労山連盟・自然保護の鎌塚さん、勤労山連盟・斉藤さん、北海道山ML・岩村さん、北海道山ML・上井さん、北海道山ML・泉さん)が集まり、代表はNPOアースウインドの横須賀さんにお願いし、会が発足しました。
これからの活動についての基本的な考えで皆一致したのは、出来る事から「トイレ紙持ち帰り」を合意し、フォーラムの開催を検討しました。以降、6月末、7/4、8/1、8/8と準備会合をもちました。

4.第1回「山のトイレを考える」フォーラムを開催


  平成12年8月29日(火) 札幌市教育文化会館 156名出席
層雲峡森林事務所・穂積さん、山のトイレを考える会代表・横須賀さん、北大農学研究科・愛甲さんの講演の他に、会場の皆さんからの意見、質疑応答を行いました。山のトイレ問題での幅の広いいろいろな意見が出ました。
また、会場に出席者へアンケート用紙を配布し意見を収集しました。概要は報告記録を参照してください。

5.銀泉台(大雪山・赤岳登山口の名称;紅葉の名所)での活動


  平成12年9月23日(土) 登山者への「チラシ」配布とアンケート調査実施。
フォーラム後のミーティング(9/5)にて、一般登山者への呼びかけが必要だとの意見が多くでました。そこで、紅葉シーズンで登山者が多い大雪山登山口の一つ銀泉台にて、チラシ配布(550枚)とアンケート調査(意識調査)を実施しました。約300人の登山者(観光客含む)がアンケート記載に協力をしてくれて、一般登山者の傾向としてのデータが集まりました。概要は報告記録を参照してください。

6.今後の活動について…第2回「山のトイレを考える」フォーラムに向けて


10/10、11/7ミーティング。銀泉台でのアンケート調査の件や今後の活動について話し合いを行いました。さらに一般の登山者への啓蒙の必要なこと、いろいろな方々との議論を深める必要があることを共通認識としました。第1回フォーラムの意見を参加者へ送付することを決めました。平成13年2月上旬に「第2回 山のトイレを考えるフォーラム」開催を行うこととし、いろいろな準備(調査、情報収集、データ整理)を始めました。11/14には北海道庁自然環境課との意見交換会を持ちました。11/28、12/5、12/12とミーティングを持ちました。2001年1/12には、環境省西北海道地区自然保護事務所との意見交換会を持ちました。2001年1/18、1/23、1/30と準備のミーティングを持ちました。

7.第2回「山のトイレを考える」フォーラムを開催


 平成13年2月3日(土)17:30~20:45 札幌市教育文化会館   約130名出席(厳寒の中)
 パネリスト5名の皆さん(山のトイレを考える会代表:横須賀邦子さん、北海道大学大学院農学研究科:愛甲哲也さん、空沼岳万計山荘友の会:松浦孝之さん、風の便り工房代表:佐藤文彦さん、北海道上川支庁自然環境係:小林隆彦さん)によるパネラーアピールがあり、その後、会場の皆さんと意見交換、自由討議を行いました。携帯トイレについていろいろな意見が出ました。 また、参加者の皆さんからアンケート用紙に意見を記入頂きました。アンケート結果については、報告記録を参照してください。

8.今後に向けた打ち合わせ・バイオトイレ勉強会


第2回フォーラム後の2001年2月9日にフォーラムの反省と今後と活動について、2001年3月9日にかでる27で会の組織と役割分担、来年度事業計画等について話しあいました。また、2001年3月23日に環境エンジニアリング株式会社の後藤良忠氏を講師にお招きし「バイオトイレ」の勉強会(場所:北大農学部、参加者17名)を行いました。
2001年3月9日にかでる27で、山のトイレデー、トイレマップの作成などの13年度の事業計画について話あいました。

9.H13年度の活動計画を精力的に話し合う!


4月3日、4月24日、5月15日、6月5日と精力的に13年度の活動計画について話し合う会合を北大農学部でもった。「山のトイレマップ(大雪・十勝連峰編)」は、阿部さんが中心となり作成。満足できるマップができ、みんなで夜遅くまで手折り作業をする(約7500枚)。各地の山開きで配布を依頼する手続きもみんなで分担して実施。約48箇所で協力していただけることになった。「全道一斉山のトイレデー」は9月16日に決定。今後、その活動に向けて準備することとなった。その他、7月下旬にトムラウシ南沼での利用者実態調査、山のトイレさわやか運動に協力するべく、山岳水質調査を実施することにした。

10.登山口トイレ情報を作成


13年8月、当会会員の阿部さんが中心となって「登山口トイレ情報」を作成する。北海道の山とその登山コースが殆ど網羅されたかなり貴重なリストである。情報収集には「北海道の山メーリングリスト」の皆さんの積極的な支援を得た。ありがとうございました。今後はメンテナンスをしかりやり、最新の情報を維持していきたい。

11.トムラ南沼トイレ調査登山実施。トイレデーに向けた準備が着々と進む


13年7月28日~30日にかけて、トムラウシ南沼でトイレ問題の調査登山を実施した。現地を実際に見て体験して、何が問題なのかを確かめようと言うものである。今後の山トイレ問題解決に向けた糸口となる貴重な活動となった。調査隊の皆様お疲れ様でした。
また、9月16日の山のトイレデーに向けた準備も着々と進めつつある。ポスターの作成、リーフレットの作成、幟の購入など会員の精力的な取り組みが実り、トイレデーが成功裡に終わることを願いたい。

12.2001全道一斉山のトイレデー実施


今年の当会の重要なイベントの一つである「2001山のトイレデー」が13年9月16日(日)多くの人の参加と協力で無事、終了することができた。全道20カ所の登山口で、約100名が参加し、啓発用リーフレット(トイレマップ)の配布、登山口や登山道の清掃、アンケート調査などを実施しました。

13.第3回トイレフォーラム(14年2月2日予定)に向けた活動


当会は発足以来、2回のトイレフォーラム、啓発用リーフレットやトイレマップの配布、各種アンケート調査、南沼調査登山、山のトイレデーの実施、バイオトイレの勉強会など多くの皆さんの協力と理解を得て活動してきました。これらを踏まえて、今後は北海道の山のトイレ問題をどう解決していくのか、具体的な施策や要望について検討し、提言していく段階になってきました。これからは北海道庁、環境省、山域の山岳会、市町村及び自然保護関連団体等と意見交換を行い、次回フォーラムで公表・議論できるよう準備を進める考えです。
10月30日北大の寺沢教授を講師にバイオトイレ勉強会、11月1日北海道庁自然環境課との意見交換会を実施。12月から1月にかけ第3回のフォーラムに向けた資料集作成などの準備に追われながら、並行して「山域毎の現状と問題点の聞き取り調査」を会員と協力者で分担して行いました。

14.第3回「山のトイレを考えるフォーラム」を開催


第3回フォーラムを2002年2月2日(土)北海道クリスチャンセンターで開催。参加者は約120名で、各地の現状報告と取り組みについて熱心に議論が交わされました。日高からは、幌尻山荘を管理している平取山岳会の石森充氏、利尻からは佐藤雅彦氏、知床は環境省ウトロ自然保護官の遠山和雄氏から貴重な報告をいただき、山のトイレ問題は、各山域毎の環境条件だけでなく、利用状況、関係者の認識、望んでいる対策も様々であることが分かりました。

15.H14年度の事業計画と事務局運営について議論を重ねる


これまでの活動を通して、各山域毎に状況や望まれる対策が大きく異なること、一般登山者への更なる啓蒙の必要性、行政への働きかけなど、課題が明らかになりました。H14年度は、トイレマップの更新、山岳エコツーフェステバルでのシンポジュウム開催、山のトイレデーの実施、2月にフォーラムを開催などを事業計画の主な柱としました。また、将来を見据えた円滑な事務局運営をするため、特定の人に負荷がかからないよう、今までの事務局の仕事をみんなで分担して進めることにしました。

16.山のトイレマップ、登山口トイレ情報2002版を作成配布


昨年作成した山のトイレマップ「大雪・十勝編」と全道の「登山口トイレ情報」をバージョンアップしました。マップには、新たに「バイオトイレ情報」「携帯トイレブース情報」「携帯トイレ回収ボックス」等の情報を追加しました。これらは、山のトイレデー、各地の山開き、ビジターセンター、各種イベント等で配布しました。

17.上川町で山のトイレシンポジウム及び黒岳エコツアーを実施


旭川市と上川町で開催された「山岳エコツーリズムフェスティバル」では、7月14日当会が共催となってシンポジウムを開催した。地元の旭川や上川地区、そして全国の多くの参加者から貴重な意見や提言があった。また、当会の会員である北海道大学助手の愛甲さんが発表した「段階的トイレ整備水準の提案」は、北海道だけでなく全国の参加者の注目を集めた。このシンポジウムからも山岳トイレ問題の地域性とその対策の方向性は一様でないことを再認識することができた。
また、7月15日に大雪モデルエコツアー「山のトイレを考える黒岳登山」を実施した。東京や静岡などから11人が参加。

18.2002全道一斉山のトイレデー実施


9月8日、「全道一斉山のトイレデー」を実施した。北海道の20箇所の登山口で会の幟を立て、山のトイレマップの配布、登山者への啓発活動と意見聴取、テッシュやゴミを拾う清掃登山を一斉に行った。場所によっては、携帯トイレも配布した。9月8日以外の日にも自主的に活動してくれる人もいて、昨年と同じように約100名のみなさんのご協力をいただき、トイレデーが序々に認知されてきた手ごたえを感じさせた。

19.北海道知事へ要望書提出


「山岳トイレ対策における携帯トイレ無償配布の継続と貯留式トイレの影響に関する実態調査実施について」という要望書を11月1日、北海道知事に提出しました。 当日は横須賀代表と上井さんの2名で、道庁自然環境課を訪れました。要望の主なものは①携帯トイレの無償配布・回収、バイオトイレ試験設置等の諸施策の実施状況と評価の公表②山岳トイレにゴミを捨てないよう注意喚起する看板の設置③携帯トイレ無償配布の継続実施と使用済み携帯トイレ回収促進④屎尿や紙、既存のトイレが自然環境に及ぼす影響調査⑤様々なトイレ方式の北海道山岳地での適用可能性調査⑥登山者数の把握調査⑦山岳トイレ対策の実施にあたって、いろいろな団体の意見を聴取する機会を設けることなど7項目です。12月5日に北海道庁から回答があり、今後、これを基に意見交換をしていきたいと思っています。

20.新得山岳会への聞き取り調査実施


11月9日には、トムラウシ南沼野営地のトイレ問題について、地元である新得山岳会の聞き取り調査を新得町で行った。当会からは3名、新得山岳会からは秋田会長はじめ4名が参加した。トムラウシ南沼野営地については、自然環境を守る観点からトイレを設置した方がよいとの会員が多いとのことだった。使用済み携帯トイレの回収やマナー啓発の問題等について意見交換、有意義な聞き取り調査が実施できた。

21.北海道登山研究集会で山のトイレ問題について発表


北海道勤労者山岳連盟の主催による「北海道登山研究集会」2日目の第4分科会「自然保護と環境保全部門」で当会の泉恵子さんが「山のトイレを考える会」としてお話する機会をいただきました(分科会参加者35名)。当会の発足の経緯とこれまでの活動について、また、その中から見えてきた様々な課題について報告しました。特に「山岳トイレ」や「携帯トイレ」を例に挙げ、決定的な解決法はないこと、山域によって解決方法は異なること、そのためには登山者や行政、各山岳会、山岳ガイド、ツアー会社との議論や連携が必要であることをお話ししました。 そして参加者の皆さんに「できることから」トイレ問題の解決にご協力いただけるようにお願いしました。

21.第4回フォーラムに向けた準備とROSの勉強会


11月~1月、次回フォーラムのポスターの作成、案内チラシと1年間の活動をまとめたニュースレターの作成と発送(約600部を印刷発送)、資料集作成などでミーティングも頻繁に実施し、準備作業に奔走しました。出席をお願いしたパネラーは、忙しい中で発表資料作成に快く協力していただき、フォーラムを開催することができました。

22.第4回フォーラムを開催


2月1日、札幌市生涯学習センター「ちえりあ」で「個から全体を考える山のトイレ問題」というサブタイトルで、4回目のフォーラムを開催した。このフォーラムでは富士山クラブ、山岳レクリエーション管理研究会、利尻富士町、新得山岳会、北海道庁からパネラーが出席でき、約80名の参加者と広い視点から山のトイレ問題を議論することができた。特に、基調講演をしていただいた富士山クラブの渡辺豊博氏からは活動の進め方や本州と北海道の地域性の違いを学び、山岳レクリエーション管理研究会の広田純一氏からはROS(注)からアプローチする山のトイレ問題など貴重な提言を得ることができた。今年度の集大成であるフォーラム開催により、問題点の共有化と今後当会が取り組む課題を整理することができた。
(注)ROS:Recreation Opportunity Spectrum(利用体験多様性計画法)

23.2003年度スタート


4月1~20日、北海道環境サポートセンターの環境保全活動紹介展に出展。H15年度は、現行トイレマップの更新配布、山のトイレデー実施、フォーラムの開催の他、全国のツアー会社へのお願い文の発送、美瑛富士避難小屋トイレ問題の取り組み、山のマナーガイドの北海道版の作成、入山届けのフォーマット統一による登山者利用動態調査等を実施する計画である。このための話し合いが4月~6月にかけ4回実施した。5月26日、美瑛富士避難小屋トイレ問題について上川支庁地域政策部と北海道森林管理局旭川分局に意見聴取を実施(4名参加)。5月30日、全国の登山ツアー会社へ山のトイレマナーのお願い文を発送(58社)

24.トイレマップ更新、山のトイレデー実施


8月に山のトイレマップ(大雪・十勝編)と登山口トイレ情報を最新情報に更新。9月5日「市民活動全道フォーラム」と「NPO全国フォーラムin北海道会議」の市民活動団体パネル展に出展。9月7日(日)に2003全道一斉山のトイレデーを実施。9月7日以外の日にも活動してくれる人もいて、全部で38箇所、延参加者は108名と多くの皆さんの協力をいただきました。

25.第5回フォーラムを開催


第5回フォーラム「山のトイレを考える活動報告集会」を2004年2月7日(土)札幌コンベンションセンター206会議室で実施。約60余名の参加者があった。ゲストスピーカーは6名。特に今回は美瑛富士避難小屋にトイレが無く、糞尿やテッシュが散乱していることから、この問題を具体的にどう解決するのか参加者の皆さんから意見や提言をいただいた。詳細はフォーラムの報告を参照

26.山のトイレマナーガイドが完成


カラー版「山のトイレマナーガイド」が、セブン-イレブンみどりの基金の助成を受け、やっと完成しました。キーワードは「知らずに自然を壊さないために」です。A4版三つ折りで熊さんのイラストと写真で親しみ易く、登山初心者でも分かり易いものを目指しました。北海道の山のトイレ事情、山のトイレマナー5カ条、それを具体的に実践するためのポイント、携帯トイレの使い方、当会の活動内容などをコンパクトにまとめてあります。6月27日に予定している山のトイレデーがお披露目となります。

27.山のトイレデー、美瑛富士清掃登山を実施


2004年6月27日(日)大雪山の山開きに併せ、2004全道一斉山のトイレデーを22箇所の登山口等で実施。参加者は約90名。同じ日に南の屋久島でも連携して「屋久島環境マナーデー」実施。
9月5日(日)には、美瑛富士清掃登山を実施。参加者17名で美瑛富士避難小屋周辺のテッシュやウンコの回収を行った。テッシュは142箇所、ウンコは51盛りだった。ウンコも含め、全て担ぎ下ろした。
また、9月11日(土)に、山のトイレ利尻グループが「2004山のトイレデー利尻」を実施。参加者は8名で3グループに分かれて清掃登山、マナーガイドの配布、トイレブースの修理などを行った。

28.第6回フォーラムを開催


平成17年3月5日(土)13時~17時30分 札幌市環境プラザ「環境研修室1・2」で第6回目のフォーラムを開催。テーマは「山はきれいになったか!次に私たちがすべきこと」です。参加者72名。講演は屋久島ユニスコ協会会長の堀内直哉氏。世界自然遺産に指定された屋久島のトイレ問題についてお話しいただく。ゲストスピーカーは4名。黒岳のバイオトイレの現状と課題、携帯トイレについて、美瑛富士避難小屋のトイレ問題について討論する。詳細はフォーラムの報告を参照

29.美瑛富士避難小屋のトイレ設置署名活動を本格展開


今年度の活動の柱は「美瑛富士避難小屋にトイレ設置を求める署名活動」である。6月に署名用紙を関係団体、個人に送付。また、7月に署名用PRチラシを印刷する。7月末と8月初めの2日間、JR札幌駅前、秀岳荘本店・白石店で当会の幟を立て、胸にダンボールを利用したPR掲示物を下げ、署名活動を実施、一般市民にも訴える。8月13日・14日は、日高山脈ファンクラブ主催「幌尻山荘排泄物担ぎ下ろし登山」に4名の会員が参加。そこでも署名を獲得する。9月末に第一次集計を行った結果、2万筆を突破。目標の3万筆獲得に向け、更に活動を推進することとした

30.カタログケースを作成


8月にリーフレット、トイレマップ等を入れるオリジナルのカタログケースを20個作成。登山用品販売店、各地のビジターセンター等へ常設依頼を実施。一箇所にまとめて置けるのでよいが、今後の在庫補充が課題。

31.2005山のトイレデー実施


9月4日、2005全道一斉山のトイレデーを実施した。全部で21箇所、91名参加した。今回は美瑛富士の署名活動を主体に活動。多くの登山者が署名に協力してくれ、マナーガイドは約1900枚配布することができた。啓発活動として10月2日、かでる2・7で開催された「札幌市市民活動サポートセンターパネル展」に出展し、署名活動も併せて実施。

32.第7回フォーラムを開催


平成18年3月4日(土)13時~17時30分 札幌市環境プラザ「環境研修室1・2」で第7回目のフォーラムを開催。テーマは「美瑛富士避難小屋に似合うトイレと管理のあり方」です。参加者52名。講演は日本トイレ協会の加藤篤氏に「山岳トイレ技術の概略と導入事例」と題してお話しいただいた。ゲストスピーカーは4名。美瑛富士避難小屋にはどんなトイレが適しているのか、管理はどうするか、真剣な議論が交わされた。資料集も120ページを超えた中味の濃い、今後の活動の指針となるものとなった。詳細はフォーラムの報告を参照

33.美瑛富士トイレ設置署名26,768筆を環境省と北海道に提出


平成18年4月30日、10カ月間実施した美瑛富士トイレ設置署名を締め切った。署名数が示しているように山岳トイレの改善を多くの人が望んでいることを再認識させられた。6月27日、環境省北海道事務所に本書を、その後、北海道庁にコピー版を要請書とともに提出した。
10月16日、環境省北海道事務所と当会で署名要請に対する環境省の取り組みについて見交換会を実施した。

34.山のトイレマナー袋の作成と2006トイレデーの実施


平成18年5月、(株)ムッシュ様のご協力により「山のトイレマナー袋」を作成した。昨年から当会と仕様作成ですり合わせ、ようやく完成に至った。全て(株)ムッシュ様の費用負担で、最初10,000袋が当会に納品された。利尻にも配布され利用することとなった。
9月3日、2006全道一斉山のトイレデーを実施。全部で19箇所、約100名参加した。今回は山のトイレマナー袋を配布し、使用済みペーパーの持帰り啓発を主体に行った。マナー袋は約800配布することができた。アウトドア用品販売店である秀岳荘や石井スポーツ店に置いてもらうこととなった。また、山岳団体やカンパに協力してくれた個人へマナー袋を送付し、協力を呼びかけた。

35.第8回フォーラム開催と注意看板の製作


平成19年3月10日(土)13時30分~17時30分 札幌市の「かでる27」で第8回目のフォーラムを開催。テーマは「山小屋トイレの維持管理について考える」です。参加者64名。講演者は2名の豪華版。筑波大学助教授の伊藤太一氏は「富士山および南アルプス南部における施設整備とその費用負担」、そして槍ヶ岳観光(株)代表の穂苅康治氏は「山のトイレとエコトイレ」と題して講演していただいた。利尻山の携帯トイレシステム、黒岳石室バイオトイレの運用状況、幌尻山荘バイオトイレ導入に向けた各地域からの報告があった。美瑛富士避難小屋に適するトイレと維持管理についても第7回フォーラムに引き続き、真剣な議論が交わされた。詳細はフォーラムの報告を参照
かねてからの念願だった大雪国立公園の避難小屋トイレ4箇所について、便層にゴミを捨てないよう注意喚起する看板を19年度の費用で製作。取付は来年度実施する。

36.山のトイレフォーラム福岡で講演


平成19年6月17日(日)に「山のトイレを考えるフォーラムin福岡2007」が開催されにあたり、実行委員会から当会へ基調講演の依頼があった。当会の仲俣が「北海道の山トイレ問題の現状と課題」という題で、7年間取り組んできた当会の活動内容と各地の取組み事例についてお話した。参加者は約180名で、九州においても山のトイレ問題で悩みでおり、これから解決に向け取組む熱意が感じられた。

37.大雪の避難小屋に注意看板取付・ 山トイレペナント作成


平成19年7月14日(土)~16日(月)にかけ、大雪山国立公園にある4箇所の避難小屋(白雲、ヒサゴ、忠別、カミホロ)に、トイレの便層にゴミを捨てないように呼び掛ける「注意看板」(昨年度製作)を手分けして、取り付けた。各班4名体制で現地まで行き、トイレのドアと中に取り付けた。その他、マナー袋の配布、アンケート調査も行った。
平成19年8月、ザックに付けるペナント、車に付けるステッカーを作成した。これらは啓発活動の一環である。多くの登山者がそれを見て山のトイレ問題の重要性を認識いただくことが目的である

38.2007山のトイレデー実施・幌尻山荘排泄物担ぎ下ろし


平成19年9月2日、2007全道一斉山のトイレデーを実施。全部で16箇所、約130名参加した。昨年に引き続き今回も山のトイレマナー袋を配布し、使用済みペーパーの持帰り啓発を主体に行った。マナー袋、マナーガイドは約1000配布することができた。かなり山のトイレマナーの向上が図られてきたと思う。来年以降もさらに活動を継続することが重要。
9月15日~17日にかけ、日高山脈ファンクラブ主催の「幌尻山荘バイオトイレ見学と排泄物の担ぎ下ろし登山」に当会の会員も参加。バイオトイレは水力発電で今年から本格運用。しかしバイオトイレ1基だけでは処理できず、仮設トイレ2基があり、その排泄物249kgを担ぎおろした

39.美瑛富士清掃登山と環境省との意見交換


平成19年0月5日、美瑛富士トイレ問題の解決に向け、環境省職員3名、美瑛町職員2名、当会からは小枝副代表と愛甲事務局長の合計7名で現地視察の調査登山を実施。登山しながら意見交換するとともに、糞便やティッシュの回収も行った。
また10月17日、札幌市環境プラザで環境省職員3名と当会会員7名で意見交換を実施。美瑛富士避難小屋にトイレを設置するには、継続的に維持管理する体制が整わないと困難との環境省の考え方。維持管理方法、トイレ利用者数の把握などについて意見交換した。

40.第9回フォーラムを開催


平成20年3月8日13時30分~17時30分 札幌市の「エルプラザ」で第9回目のフォーラムを開催。テーマは「登山者が山のトイレ管理にどう関わるか」です。参加者56名。講演者は2名。横浜国立大学教授の加藤峰夫氏は「自然公園制度のこれから-新・尾瀬国立公園を例として-」、そして日高山脈ファンクラブの高橋健氏は「幌尻山荘のトイレ問題とその対策」と題して講演していただいた。黒岳石室や幌尻山荘のバイオトイレの現状と問題点、利尻山の携帯トイレ推進と課題、美瑛富士避難小屋に似合うトイレと維持管理体制をどうするかについて議論した。詳細はフォーラムの報告を参照

41.山と渓谷社「山岳環境賞」受賞。大雪避難小屋トイレへ清掃用具を配備


6月30日、山と渓谷社の2007年度山岳環境賞(A賞)を受賞しました。
 「セブン-イレブンみどりの基金」からの助成金で、平成20年8月に大雪山国立公園内にある3箇所の避難小屋トイレ(ヒサゴ沼・忠別・カミホロ)に箒やチリトリ等の清掃用具を配備しました。これは、トイレが汚れていたら登山者自身で清掃ができ、いつも綺麗なトイレにしたいとの思いからです。

42.山トイレのTシャツ着て2008山のトイレデーを実施


同じく「セブン-イレブンみどりの基金」からの助成金で、平成20年8月20日、当会のTシャツを製作しました。山のトイレデーなどの各種イベントで着て、活動することによるPR効果を狙ったものです。さっそく9月7日の2008全道一斉山のトイレデーでTシャツを着て活動しました。マナー袋、マナーガイドを登山者に配布し、ゴミやティッシュの回収を行いました。Tシャツは登山者に好評でした。

43.第10回フォーラムまでの活動


当会では、美瑛富士避難小屋に似合うトイレ(案)について署名活動終了後から、全国で導入されている各種バイオトイレ、導入後の問題点など調べ検討してきました。その検討案について専門家の意見を聞きたくて、20年10月7日、北海道大学の船水尚行教授を講師に、当会の運営委員を中心に17名の参加で勉強会を実施しました。
 11月9日には、道央地区労山主催の第37回北海道登山研究集会(札幌エルプラザ)第4分科会で仲俣が「北海道の山トイレの現状と課題」と題して基調報告をしました。
 21年の1月、ニュースレター(NO.9)を第10回フォーラム案内に同封して会員と関連団体に送付。
 2月19日~20日にかけ東京で「山岳トイレ技術セミナー」(環境省主催)で開催され、当会から愛甲、小枝、仲俣が参加。環境省が実施した山岳トイレの実証試験結果の報告を聞き、北海道の山岳トイレ適用の可能性について学んだ。
 2月23日に環境省北海道事務所の担当者が人事異動で変わったことから、当会運営委員と意見交換を実施。  

44.第10回フォーラムを開催


平成21年3月7日13時00分~17時00分 札幌市の「エルプラザ」で第10回目のフォーラムを開催。テーマは「美瑛富士避難小屋に似合うトイレ再考」です。参加者51名。講演者は北海道大学教授の船水尚行氏で「最先端技術としてのドライトイレ(水を使わないトイレ)」題してお話ししていただいた。講演後のデスカッションでは、黒岳石室や幌尻山荘のバイオトイレの現状と問題点、利尻山の携帯トイレ推進と課題、羅臼岳の携帯トイレ推進、鳥取県の大山での屎尿の担ぎ下ろしボランティア活動について報告を得て、美瑛富士避難小屋に似合うトイレについて熱い議論が交わされた。詳細はフォーラムの報告を参照

45.新マナーガイド作成と2009トイレデー実施


初版マナーガイドは5年間で約1万部以上、登山者に配布しました。今回、トイレ紙の持ち帰り に力点を置いた内容にしょうとリニューアル版を初版と同じく菅原靖彦氏のデザイン編集により作成しました。2009全道一斉山のトイレデーが9月6日に実施しましたが、さっそくこのマナーガイドを配布、トイレ紙の持ち帰りを登山者に呼びかけました。

47.携帯で見る北海道の山のトイレ情報を作成


殆どの人が携帯を持つ時代になりました。今までは山のトイレマップや登山口トイレ情報を紙媒体で登山者に配布していましたが、携帯でいつでも確認できるように携帯で見れるようにしました。これで常に最新のトイレ情報を入手できるようになりました。

48.フォーラムまでの活動と第11回フォーラムの開催


平成21年12月11日仙台で開催された環境省主催のH21年度「山岳トイレ技術セミナー」に当会から3名(小枝・愛甲・仲俣)参加しました。事務局長の愛甲は講師として「自然公園の管理とトイレ・野外排泄の影響」についてお話をしました。平成22年1月19日にNO.10ニュースレターと第11回フォーラム案内を関連団体及び個人へ500箇所発送しました。
平成22年3月6日第11回山のトイレフォーラムを「北海道大学学術交流会館」1階会議室で開催。参加者は47名。テーマは「改めて北海道の山トイレ事情の今」でした。北海道のトイレ事情について4名の方から各山域について報告があり、ディスカッションしました。報告者は(報告1)大雪・十勝 黒澤大助氏(山のトイレを考える会)(報告2)知床羅臼岳 滝澤大徳氏(知床山考舎)(報告3)利尻山 岡田伸也氏(環境省利尻アクティブレンジャー)(報告4)日高幌尻岳 稲垣悦夫氏(幌尻山荘管理人)でした。詳細はフォーラムの報告を参照

49.2010山のトイレデー実施・幌尻山荘排泄物担ぎ下ろし


平成22年9月5日に全道一斉山のトイレデーを実施しました。生憎の雨模様で日程を変更して実施した人も多くいました。日高山脈ファンクラブ主催「幌尻山荘排泄物の担ぎ下ろし登山」が2泊3日で2回実施され、当会の会員が参加協力しました。1回目は参加者21名で158kg、2回目は参加者23名で370kg担ぎ下ろしました。

50.第12回フォーラムの開催


平成23年1月25日にNO.11ニュースレターと第12回フォーラム案内を関連団体及び個人へ500箇所発送しました。
平成23年3月5日第12回山のトイレフォーラムを「北海道大学学術交流会館」小講堂で開催。参加者は53名。テーマは「本州の山トイレ事情・土壌処理に学ぶ」です。本州では山のトイレに電気が不要で負荷変動に比較的強くメンテナンスも楽な土壌処理方式がかなり導入されています。この仕組みや設計・施工上の注意点、メンテナンス方法について学び、北海道への適用の可能性について討論しました。講師は(財)日本環境整備教育センター・企画情報グループリーダーの岡城孝雄氏と神奈川県 自然環境保全センター 自然公園課主査の吉田直哉氏でした。詳細はフォーラムの報告を参照

51.2011山のトイレデー実施・黒岳バイオトイレのオガクズ掻きだし作業に協力


平成23年9月18日に全道一斉山のトイレデーを実施しました。昨年同様に生憎の雨模様で日程を変更して実施した人も多くいました。
黒岳のバイオトイレは平成15年9月に運用開始しましたが、設計値を大きく上回る利用者数でバイオの働きが追い付かず水分過多となり、毎年5回ほどオガクズの交換をしています。関係者は毎年、大変なご苦労をしてその作業にあたって いますが、今年3回(愛甲2回、仲俣1回)オガクズ掻きだし作業に参加しました。本来の快適なバイオトイレ機能の発揮とオガクス掻きだし作業の負担軽減を目指し、官民一体となっての検討、協力体制が必要と感じてきました。


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